上海の駅・高速鉄道・市外への鉄道

上海駅での切符購入

上海駅の鉄道切符は従来の国鉄と高鉄（滬寧城際高速鉄道）で切符売り場が異なり窓口ではどちらでも購入できるが、実名制販売の実施により身分証明書の提示が必要になったため、残念ながら外国人は現在自動券売機での購入ができなくなった。 　前売り・当日とも切符は駅南広場東側の連合售票大楼（24時間営業）で買える。
　国鉄の当日の切符は、北広場１階（7：40～19:30）の窓口で買うことが出来る。
　高鉄の切符は北口入り口の１階（7：40～19:30）の窓口で買うことが出来る。（いずれも身分証明書：パスポートの提示が必要）

上海南駅での切符購入

上海南駅の前売り切符売り場は駅北広場東側１階にある。 　当日切符売り場は、３階出発階の南広場側は西側、北広場側は東側にある

上海虹橋駅でのチケット購入

上海虹橋駅のチケット売り場は地下一階と出発コンコースにそれぞれ窓口と自動券売機があるが外国人は窓口でしか買えない。（5:30～21:45）

チケット購入方法

自動券売機での購入について

市内各所の切符売り場

市内各所に上海市の鉄道局などが設置した切符販売所があり、わざわざ駅まで行かなくても購入できる。当日から10日以内の全国各駅のチケットを購入できるが手数料が5元かかる。また払い戻しや変更は出来ず、販売所が所属する駅まで行かなくてはならない。
上海市内の駅および切符販売所MAP
市内の主な鉄道切符販売所リスト（火車票代售処）

インターネットで検索・電話でチケット購入

上海鉄道局ホームページで列車名、時刻表、価格、残席数の検索ができる。また掲載されている電話からチケット予約・購入ができる。購入できるのは窓口の場合と同様、当日から10日後までのチケット。24時間の配達サービスがあるので大変便利だ。配送手数料が必要で数元程度。チケット料金および配送手数料は配達員に支払う。

URL：http://www.shrail.com/
TEL：個人用(021)6317-1880　団体用(021)6317-3980

列車番号の意味

列車番号の頭につく英字によって列車のタイプが分かるので、時刻表を見て判断することが出来る。なお列車タイプによって同一区間でも運賃が異なる。 　

G・・・高速鉄道の列車。現時点では「上海・虹橋―南京間」及び「上海・虹橋―杭州間」の列車に限られる。

D・・・動車と呼ばれるいわゆる新幹線タイプの車両を使って運用される列車で非常に速度が速く中国国内の主要幹線の列車はこのタイプに置き換わりつつある。

Z・・・直達列車で、途中の停車駅がほとんどないタイプ。Dタイプ列車の増加で減りつつある。

T・・・直通特快列車で、停車駅数が少なく、通常最も早く目的地に行くことができる。

N・・・管内管轄の列車としてNで始まるものもある。たいてい、一人用または二人用の個室がある列車もある。

K・・・直通快速列車。停車駅数が若干増えるが、T列車などと所要時間はあまり変わらない。

無・・・数字だけのもののうち、1、2、5から始まるものは「普通快車」と呼ばれ、6、8で始まる「普通慢車」より速く走る。

座席の種類

●軟座[ruan3zuo4]（一等座席車・主に２＋２の4列シート）
●硬座[ying4zuo4]（二等座席車・主に３＋２の5列シート）
※Dではじまる新幹線こと動車は、すべて軟座（一等席）扱いで、さらに1等、2等の区別がある。
またGで始まる高鉄には1等・2等のほかに特等席も存在する。

●軟臥[ruan3wo4]（一等寝台車・主に2段寝台）
●硬臥[ying4wo4]（二等寝台車・主に3段寝台）
●無座[wu1zuo4]（文字通り座席がない切符で基本的には立ち席であるが、車両が指定される。運がよければ列車乗車後に大量の空席がある場合もあり、座れることもある。）

出発時

硬座・硬臥の場合は南北広場とも正面入り口、軟座・軟臥の場合は南北広場とも駅南の東側から入場する。香港行きの越境列車は駅南広場の正面西側に入り口がある。 　発車の2時間前から駅構内に入場できる。入り口で係員にチケットを見せすぐに空港にあるようなX線の荷物検査機があるので、それに荷物を通す。人間も金属探知機を通される。ただ機械が反応してもほとんどがスルーされ、抜き打ちでボディチェックがあるのみのようだ。
　硬座・硬臥の場合は正面の電光掲示板で自分の乗る列車の待合室を確認し、エスカレーターを上がり通路の左右にある指定の待合室で待機する。
　軟座・軟臥の場合は建物に入ってすぐ右脇に待合室がある。電光掲示板の表示に従ってエスカレータを上がりプラットホームへ向かう。
発車時間の20分ほど前から改札が始まる。一部には自動改札機が導入されたが係員の目でチェックして改札する場合もまだ多い。改札を通ったらホームに下りる。

到着時

上海駅に到着した時は、プラットホームの前後2箇所にある地下通路へ降りて外へ出る。地下鉄1号線や市内へのバスは南口へ、地下鉄３・4号線や長距離バスを利用する場合は北口へ出る。
　上海駅に限らず乗車時は跨線橋を渡りホームに向かい、下車時は地下通路に降りて構外へ出るというのが中国の主な駅の基本構造になっている。

日本ではすっかり斜陽になってしまった寝台列車だが、中国は面積が広大なだけにまだまだ健在。夕方になると主要駅から16両編成前後の寝台列車が続々と列をなして出発していく。運行時間はかなり正確。ただ、少々の遅れは仕方が無いとしよう。たまに早く到着することもある。

一般的な特急列車の硬臥は3段寝台、軟臥は2段寝台。値段は下段が一番高く、上段が一番安くなる。上海始発の列車なら、軟臥でも列車はかなり整備されており、かなり快適な旅行ができる。また、列車も日本のものと違って車体が大柄で、広びろとしている。

1人や2人など少人数で寝台を利用する場合は下段を確保するようにしよう。下段なら昼間の座席時間中は、遠慮なく席を確保できる。なお、2人で下段2箇所を確保することは、原則できないようになっている。上段は天井がかなり迫っていて窮屈。また上段にいくにつれて揺れが大きくなる。

中国の寝台列車には各車輌に車掌が配属されていて、乗客の世話をする。乗客の寝台車の指定箇所に座ったら、車掌が乗車券を回収しにやってくるので、車掌に渡すと代わりにカードをわたしてくれる。このカードは下車時に回収されるので、大切に保管しよう。こうすることによって、車掌は乗客の目的地を把握し、下車近くになると起こしにやってくる。

食堂車は中国列車旅行の楽しみの一つ。ぜひチャレンジしてみたい。荷物が心配で食堂車にいけなくても大丈夫。食堂車から作りたての弁当が販売される。1個10元ほどで、女性なら2人で食べることができるぐらいのすごいボリューム。食堂車は一般に列車の中ほどぐらいに連結されている。

飲み水用のお湯は車輌の端に設置されているほか、簡単な洗面台もついている。ただ、朝はかなり混雑するので、注意が必要。また、トイレは日本の一昔前のトイレと同じの線路直下型なので、駅ではトイレは使用できず、車掌がトイレに鍵をかけてしまう。寝具は枕と布団一式。シーツも交換されており、比較的清潔だ。

中国の列車はそれだけで一つの社会を形成しているようで、放送局もありDJがいろいろな話や音楽を放送している。公安も必ず乗り込んでいる。日本では味わえない長距離鉄道の旅をぜひ楽しみたい。

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