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上海にしばらく住んでいると山が恋しくなってくる。市内はもちろんのこと、ゴルフをしに郊外に出かけても一面平坦で、国土の7割が森林の国からきた者としては、望郷の念にかられてしまう。
そんな時には上海からちょっと足を延ばしてみよう。といっても西方向はだめだ。江蘇省は、湖は多いが山は全くない。しかし南の浙江省は山もあれば谷もあり、小川もあれば渓谷もある。高速道路も整備されたので、車をチャーターして数日かけて巡ってみてはどうだろうか。
上海から高速道路で約2時間。「上有天堂, 下有蘇杭」〔Shang You Tian Tang Xia You Su Hang〕(天に極楽あり、地に蘇州・杭州あり)と、地上の楽園に例えられる杭州は新緑の季節が美しい。路には木々の緑があふれとてもさわやかな気持ちになる。柳の芽が吹き出し桃が咲く季節、蓮が美しい夏、秋の紅葉もまた美しい。
歴史は古く、随の煬帝(569~618年)が北京と杭州を結ぶ大運河を開通させて以降、江南地方の中心地として栄えた。特に南宋時代(1127~1280年)には杭州に都が置かれ、経済が大いに繁栄した。その頃イタリアのマルコポーロがこの地を訪れ「世界で最も美しく華やかな天上の都市」と美しさと繁栄ぶりを「東方見聞録」に記している。
西湖十景〔Xi Hu Shi Jing〕
杭州市の西側にあるのが西湖。西湖十景に代表される名所がみどころ。断橋残雪・平湖秋月・柳浪聞蔦・三潭印月・曲院風荷・蘇堤春暁・南屏晩鐘・双峰挿雲・雪峰夕照・花港観魚の十名所がある。船に乗っての遊覧もできる。曲院風荷は蓮の花で有名な広々とした公園。そのとなりには、こじんまりとした美しい江南様式の庭、郭荘がある。庭の奥からは西湖を一望できる。
西湖湖畔〔Xi Hu Hu Pan〕
湖畔には「西冷印社」がある。書道と彫刻が一体となった中国独特の芸術「金石篆刻」では最高権威ともいわれる研究団体で、その場で販売もしている。茶館がいくつも点在する。杭州の茶館は広々とした部屋が多く、茶を注文した上で、バイキング方式で菓子や果物を食べるスタイルが多い。地元の人はトランプをしだり、談笑したりしながら何時間も、時には1日中茶館で時間を過ごす。
龍井茶〔Long Jing Cha〕
杭州は緑茶の高級品である龍井茶の産地である。「四絶」(色は緑で、香りがよく、味が芳醇で、形が美しい)と誉れ高い。龍井村など杭州郊外には茶畑が広がる。4月5日清明節の前頃からロンジン茶を炒る香りが村中に漂う。摘み取った葉は、まず熱を加えて発酵を止める。これを殺青と言う。その後「揉捻」という揉みの作業をし、最後に釜で10の手法を使って炒り乾燥させる。杭州西湖の「双絶」(二つの絶品)といわれるのが、龍井茶と虎?夢泉の水だ。虎Pao夢泉の水は分子密度が高く表面張力が強く、この水で淹れた龍井茶は最もすばらしいといわれている。
虎Pao夢泉〔Hu Pao Quan〕
開園時間:6;00~17;00
料金:15元
電話:(0571)8798-6060
河坊街〔He Fang Jie〕
明清時代からの古い街並み、河坊街が観光名所となっている。漢方薬の老舗「胡慶余堂」、龍井茶を扱う茶屋、巨大な扇を並べる店「王星記扇子」、シルク製品を商う店、レストランなどが軒を並べる。 シルク市場〔Si Chou Shi Chang〕
杭州はシルクの産地としても有名である。新華路にシルク卸の店が300近く並ぶ。生地・スカーフ・パジャマ・ドレスなど多種多様なシルク製品が並ぶ。都市に比べると値段は安いが、デザインにはやや難があるかもしれない。 銭塘江〔Qian Tang Jiang〕
銭塘江で大逆流の奇跡を見ることができる。毎年旧暦の8月18日に杭州湾からの海流が海から120キロの地点まで逆流し高波がやってくる現象を見ることができる。昔はこの大逆流のための被害も多く逆流を鎮めるために「六和塔」が設けられた。6層8角の六和塔は60メートルの高さ。
六和塔〔Liu He Ta〕【地図】
開園時間:6:30~18:30
料金:20元(塔に上るには10元別料金が必要)
住所:秋涛路407号
南宋官Wo博物館〔Nan Song Guan Wo Bo Wu Guan〕
郊外にある南宋時代の焼き物が展示されている博物館。登り窯も見ることができるので一見の価値あり。
開園時間:8:30~16:30
料金:10元
住所:玉皇山南側施家山42号 地図:杭州地図/3/I
電話:(0571)8608-3990
宋城〔Song Cheng〕【地図】
宋時代の様子を再現したテーマパーク。
開園時間:9:00~21:00
料金:80元
住所:之江路148号
電話:(0571)8709-0000
URL:http://www.songcn.com
双渓竹海〔Shuang Xi Zhu Hai〕
杭州市西の余杭区にある。杭州からは北西へ約30km。その名が示すとおり、渓流と海のような竹林がある。川の水は澄んでおり夏なら泳ぐこともできる。筏下りもできる。途中かなり落差があるところもあり結構楽しめる。
莫干山〔Mo Gan Shan〕
杭州から北西へ約50kmのところに位置する標高500m程の山。竹林が深く、風で触れ合う竹の葉の音がなんとも心地よい。国慶節前後等の人の多いときを避ければ上海の雑踏を忘れることができる。蒋介石と宋美齢夫妻も1937年はハネムーンで、そして1948年と2回この地を訪れているとのこと。二人が滞在したという建物があり中の様子を見ることができる。
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紹興の観光スポット
寧波は舟山諸島が天然の防波堤として波を防ぐ天然の良港として古くから繁栄した。
唐代には、寧波は「海のシルクロード」の起点として、揚州、広州とともに三大対外貿易港のうちの一つであった。日本からの遣唐使もその多くは寧波で上陸した。アヘン戦争後の南京条約で開港された五つの港(寧波、広東、厦門、福州、上海)のうちの一つでもある。
現在は長江デルタ地域一の良港として、同地域の経済において重要な役割を担っている。2001年の貨物取扱量は1.28億トンで香港・台湾を除く中国の中で上海に次いで2番目に多い(3位広州、4位青島、5位天津。日本と比較すると、千葉、名古屋に次ぎ、横浜より多い規模である)。寧波には複数の港があるが、その中で最も規模が大きいのが寧波市街より東へ約30kmの北侖港である。
寧波経済にとっての大きな問題は上海市から直線距離ではわずか150kmほどであるにも関わらず杭州湾で隔たれているため車では5時間ほどを要してしまうこと(通常上海から出張や観光で訪れる場合、飛行機を利用する)。しかし現在建設中の杭州湾を跨る杭州湾大橋が完成すれば3時間ほどに短縮され、経済がさらに発展することが予想される。 以上のように寧波は経済的重要性がめだつが、観光資源も数多い。市中心にある寧波城隍廟〔Ning
Bo Cheng Huang Miao〕は明代の廟で、その後焼失により何度か再建さ今に至る。隣接する城隍廟自由市場は市民の活気で溢れている。月湖〔Yue
Hu〕は唐代に造られた人造湖。一帯は公園となっており市民の憩いの場所となっている。市西部の天一閣〔Tian
Yi Ge〕は、明代の范欽が建設した中国に現存する最古の蔵書閣で13,000強の蔵書を有する。天一閣の敷地内には2001年に日本との合作で設立された麻雀の博物館、麻雀起源地陳列館がある。現在の形の麻雀は19世紀半ばに寧波で生まれたといわれている。
寧波では是非郊外へ足を延ばしたい。市の東約25kmの天童寺〔Tian Tong Si〕は太白山の斜面に開かれた寺。日本の曹洞宗の開祖、道元もここで修行をしたという。北約15kmの保国寺〔Bao
Guo Si〕には、江南で最も完全な形で保存されているという北宋時代の建造物がある。天童寺、保国寺ともに、深い緑に囲まれた美しい寺だ。市の西約25kmには、新石器時代の遺跡、河姆渡遺址〔He
Mu Du Yi Zhi〕がある。
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11.82平方kmの小さなこの島は「海天佛国」と呼ばれる仏教の聖地だ。山西省の五台山、四川省の峨嵋山、安徽省の九華山と並び中国の「四大仏教名山」の一つに数えられる。訪れる人のほとんどは観光客だが、仏教上重要な日には全国から仏教徒が集まってくる。
古来日本との関係が深く、留学等で中国にやってくる僧侶の多くがここに立ち寄ったという。ある者はここを起点にさらに寧波へ、ある者は遥か奥地の長安まで上っていった。普陀山の発展には日本人が大いに関係している。唐の咸通4年(863年)に日本の僧侶慧鍔が五台山より観音像を日本へ持ちかえる途中で嵐に遭いこの地に漂着し、観音像を住人に預けたと言われる。これをきっかけとして、この島の仏教の聖地としての地位が築かれていった。
見所はすなわち寺である。小さな島の中、いたるところに寺が点在し、うち34が開放されている。最も大きいのは島南部に位置する普済寺〔Pu3 Ji4 Si4〕。普済寺の前には海印池〔Hai3 Yin4 Chi2〕があり、この一帯は人通りも多くにぎやか。島の北側に標高291.3mの佛頂山(白華頂)が聳え、その頂上に慧済寺〔Hui4 Ji4 Si4〕がある。参道は竹に覆われているが、この竹のトンネルを抜ける風と、ところどころから望める海の景色がすがすがしい。普陀山三大寺と呼ばれるのは、普済寺、慧済寺と、佛頂山麓に位置する法雨寺〔Fa3 Yu3 Si4〕の3つである。通常観光客はこの3寺を巡る。
普陀山には砂浜がいくつかあり、夏は泳ぐこともできる。ただし周辺は揚子江が運んでくる土砂で黒ずんだ水の及ぶ範囲で、ビーチから見る海の色は濁っている。
上海からの行き方は、通常はバンドの十六舗からバスで浦東新区南端の芦潮港へ行き(約1時間15分)、そこから10時発の高速艇に乗る(約2時間15分)。その他十六舗からの夜行船や、普陀山のすぐ隣の舟山島までバスでいき、そこから船に乗り継ぐ方法もある。ただ、いずれも大変時間がかかるのでお勧めできない。
朱家尖は普陀山から船でわずか5分程。10人強乗りの高速艇が10分おきに両島をつないでいる。
島の東南部には南沙〔Nan2 Sha1〕・東沙〔Dong1 Sha1〕という2つのビーチがある。いずれもきれいなビーチで、海の色はエメラルドグリーンというわけではないが、普陀山の海に比べれば青く、ちょうど伊豆半島で見る海くらいの色である。夏場は海水浴客で結構な人出になる。ビーチに面して3つ星級以上のホテルがいくつかある。宿泊は必ずオーシャンビューを指定しよう。南沙・東沙の対岸に情人島〔Qing2 Ren2 Dao3〕と呼ばれる長さ1 km強、幅は細いところで100 m弱の小さな島がある。緑も深く、洞窟などもあり、情人島という名に恥じないロマンチックな島といってもいいかもしれない。島へは吊り橋を渡っていく。
99年以降毎年夏、砂の彫刻のフェスティバルが開かれている。中国のみならず、海外からも多数の参加者があるそうだ。
朱家尖から橋でつながった舟山の瀋家門は世界三大漁港のうちの一つだという。大きな市場や多数の海鮮料理店・屋台があるので、陸揚げされたばかりの海鮮を楽しもう(ただし、屋台については衛生面で問題がある可能性は否定できないので注意)。
朱家尖への行き方で最も一般的なのは、普陀山まで高速艇で行き、普陀山から小型の船で朱家尖へ渡る。また、舟山島へは橋でつながっているので、上海から舟山島行きのバス利用も悪くない。最も楽なのは、飛行機利用である。島の中心に空港があり、上海、北京、アモイなどから直行便がある。
(04年3月記)
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